我が家の完成までの記録−5
平成15年3月29日(土)現在の状況です

工事も順調に進み現在は、土壁を造るための下地作りで竹を編んでいました。そして屋根へは瓦が載り始めました。
瓦は、お隣垂井町にある「表佐:おさ」で造っている瓦で三州瓦より全体に厚く重い瓦でした。
壁は、日本の伝統的工法である土壁にしました。土壁は、耐火性、断熱性、調湿性、遮音性に優れています。
土の断熱効果により昔の家は、エアコンを入れなくても夏は涼しく冬は暖かいものでした、さすがに空調に慣れきった柔な身体には昔
ほどの調整能力は期待できませんが、少なくとも夜中に暑くてエアコンを付けっぱなしって状況からは、逃れられそうです。
もっとも標高100m近い上石津は、避暑地に近いものがあります。
調湿性にも期待している所です、現在住んでいるマンションは、冬場、サッシにもの凄い量の水滴が付きカーテンがズブズブに水を
んでしまうほどです。
遮音性も土壁にした理由の一つでもあります。
今のマンションもかなりコンクリートが厚くそんなに隣の声がまる聞こえってレベルじゃないんですが、夜遅くなってから音楽を聴くにも気
を遣って聞く程度でした。これは田舎の一軒家にした段階で
土壁にする以前に大丈夫でしょうが壁の反響とかコンクリートの壁と比較す
ると違うんでしょうね。

屋根材は、日本瓦にしました。粘土を焼いて作ったネズミ色の一般的な日本瓦です。最初三州瓦にするという事で話が進んでいたの
すが、隣町である垂井町って所で出来る「表佐瓦」を使用する事となりました。三州瓦より厚く丈夫だそうですがその分重量も重いそ
うで、知る人ゾ知る有名な瓦だとか。確かに持ってみるとズッシリと重かったです、叩いてみるとチンチンって金属音に近い音がしました。
こんな瓦が4000枚以上も使われるそうです。
専門的な知識がないので、画像を撮っても的確なコメントが付けれないのが残念ですが、画像で確認してください。

29日現在の状況です
壁は、柱と柱の間に貫を入れまず縦に割った竹を入れます、次ぎに横にも割った竹を入れ縄で編み込んでいきます。これを竹小舞って言います。編み込まれた竹を見ると綺麗な模様が出来て芸術的ですね。土と言う素材を考えた場合引っ張りや曲げに対し弱い分竹がひび割れ防止と曲げに対する粘りも受け持っているんでしょうか。接着剤を使わなくても荒縄で表面積を稼ぎ付着応力も増しているようですね。昔は土に切った藁を入れて、これも土の素材の引っ張りに対し繋ぎの役目をしてくれている様ですが、さて我が家の場合はどうでしょうか。本当に昔の人の知恵には感心させられます。
まず縦方向に縦を並べます 次ぎに横方向に縦を並べ縄で編み込んでいきます。
この幾何学的模様が綺麗です
竹も何時切ったものでも良いって訳じゃなくて、やはり虫の居ない闇夜に切った物です。 この道具が竹を割って細長くするものです。これを竹の端に叩き込んで割っている風景を昔見た記憶があります。
表佐瓦です。この燻し銀のような輝きも素晴らしいです。 通常の瓦の他、丸いのやら端に付ける瓦もありました。
瓦は垂井町にある「多和田製瓦所」製です 屋根を葺くのは養老町にある「養老正瓦」です
垂木の上に屋根材を載せ、その上に防水シート
杉皮の順に乗せ横材で押さえます
杉皮と瓦との間には、こんな土が載せられます。
この曲がった梯子状のものに瓦を載せ屋根上に運びます。 まず庇(ひさし)部分から並べ、次ぎに左右の端から並べられていきました。
2階の床の部分の火打ち梁です
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